絵とか文のBL2次創作サイト(純エゴ、トリチア、バクステの話が多いです)
ピクシブにもアップしましたが、お話1本アップしました。
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4239125
ややファンブックネタバレありです。
本文は続きからどうぞ。
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4239125
ややファンブックネタバレありです。
本文は続きからどうぞ。
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泉水から玲についての話を聞いてからというもの、龍馬はつい玲の動向を目で追うようになってしまった。
だって愛しの泉水の保護者のような存在なのだ。
人となりを知っておいて損はないはずだ。
(あと純粋にちょっと興味があるというか)
ハッピーウェディングのCMに出た時に一通り瀬名家の人間と顔を合わせたが、全員個性が強い。
それでなくては一流の芸能一家として生き残っていけないのかもしれないが、それにしてもあの家族はすごいと龍馬は思う。
泉水との運命の出会いをもたらしてくれたあのCMには感謝してもし足りない。
しかし撮影に連れてきた自分の息子を女装させて代役に仕立て上げようとするのはおそるべき発想と言わざるを得ない。
さすが大女優というべきか。
そしてそれをニコニコと見守っている夫の大御所歌手もよく考えるとすごい。
こんな夫婦のマネジメントを若いながら一人でしている玲はよほど敏腕なのだろう。
龍馬の事務所の社長もそんなことを言っていたような覚えがある。
「なあ、泉水。相楽さんってプライベートは何してるのかな」
「えっ?玲のプライベート?」
泉水と会った時に龍馬がそう尋ねると、泉水は首を傾げて唸ったあとこう言った。
「わかんない。ていうか玲って仕事してないときってあったかな?」
「!?!?」
「あ、でも仕事じゃないときは大体うちにいて、俺のおやつ用意したり宿題みたりしてくれるかな」
「!?!?!?!」
それは仕事じゃないのか、という言葉をすんでのところで龍馬は飲み込んだ。
かわいくてしょうがない恋人の泉水だけれど、どんなに贔屓目に見てもこいつが手のかかるやつだということは龍馬もわかる。
そんなところも正直かわいいが、手のかかるもんはかかる。
だから仕事がオフの時に玲が瀬名家にいて泉水の相手をしていても、それはプライベートではなくやはり仕事の範疇に入るのではないだろうか。
(でも相楽さんは泉水のこと溺愛してるしなー)
まるで母親のように泉水をかわいがっていると、面倒を見るのも苦にならないのかもしれない。
すごいぞ母の愛、と龍馬は一人で感心した。
「相楽さんは泉水んちで暮らしてるの?」
「ううん、一人暮らしだよ。お兄ちゃんはよく泊まりに行ってるみたい。でも俺は玲がうちにいてくれる方が好き~」
「え!?聖湖…じゃなくてお兄さんが!?」
ますます相楽さんがわからない、と龍馬は頭を抱える。
まず龍馬の玲に対する第一印象は、『聖湖のマネージャー』としての存在だった。
天才ではあるのだろうが、何事にも気ままでマイペースな聖湖の尻をたたいて仕事をさせているのが玲だったのだ。
最悪なファーストコンタクトのあと、真っ先に謝りにきたのが玲だった。
『このたびはうちの聖湖が龍馬さんの唇を奪ってしまい、たいへん申し訳ございませんでした!』
よくよく思い出すとすげえ台詞だなと思うが、とにかくあの時の玲は土下座せんばかりの勢いで謝っていた。
歌がボロボロになってしまったのは自分の精神力が弱かったせいなので頭を上げてくださいと許したが、あんな自由な男のせいで大の大人が自分のような若造にペコペコ頭を下げるなんて大変だなと思ったのは龍馬も覚えている。
そのあと楽屋を出た龍馬が目撃したのは聖湖の尻を蹴っている玲の姿だった。
(相楽さんとあいつのパワーバランスがよくわからない)
玲が完全に聖湖を制しているように見えて、今でも聖湖は気ままな仕事をしている。
年も近そうなので友人同士のような気の置けない関係なのかもしれない。
「はあ、なんか相楽さんって大変だな」
「でも玲はもううちの家族だしさ」
「それは相楽さんのご家族にちょっと……」
「家族は俺たちだけだよ。玲は父さんがクリスマスの夜に街で拾ってきたんだ」
「!?!?」
泉水の口から発せられた衝撃的な言葉に龍馬の思考回路はスパークした。
「ごめん、泉水。俺の脳は理解が追いつかないみたい……今度ゆっくり教えて……」
龍馬は頭を抱えてうずくまった。
うんいいよ、と素直に泉水はうなずく。
瀬名家って凄い。
改めて龍馬はそう思ったのだった。
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