絵とか文のBL2次創作サイト(純エゴ、トリチア、バクステの話が多いです)
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トリにいつか言ってやろうと思いながらこういうこと言えちゃうような大胆さがないからまだ言えてないことがある。それは「お前のせいでこんな身体になっちゃったじゃないか!」という口にするのはすごく恥ずかしいけど俺にとっては切実な問題だった。そりゃあ性欲は人並みだと思うしさすがに枯れるにはまだ若過ぎると思ってるけど、まさかこんなに貪欲な身体になってしまうとは思っていなかった。付き合って最初の頃は、トリのセックスが巧いせいだと思っていた。悔しいけどあいつは俺の知らないあんなことやこんなことを知っている。だから男同士が初めてな俺が翻弄されるのも仕方ない。そう思っていた。だけど、付き合って一年以上経過した今ならわかる。俺の身体がトリの愛撫に応えて変わってきている。している最中の反応もそうだし、していない時の渇望もそうだ。今はトリと付き合っているけれど、たぶん俺は男が好きなわけじゃなくて、トリだから男同士でも大丈夫なのだと思う。逆に言えばトリと付き合っているからといって女の子への興味がゼロになったわけではない。仕事柄ティーンズ向けのファッション誌をよく読むけれど、少年誌についてるグラビアも別に嫌いじゃない。テレビにアイドルが映っていれば誰が一番タイプか考えるし、漫画を読んでてお色気シーンになればページをめくる手がとまる。そういう異性に対するムラッとした気持ちがなくなったわけじゃないのはわかるし別に不自然じゃないとも思うけど、問題はその次のステップだ。その手の軽い性的な衝動を感じた次の瞬間考えることは「トリとしたい」ということだった。例えそのきっかけがトリには全然関係ないことだったとしても、だ。ムラムラが治まらない時にはトリの愛撫を思い出しながら一人で手を動かすのである。これはもう俺の身体が変わってしまったとしか思えない。性的衝動は全てトリに向かって育ち、それ以外では解放するすべを持たない。トリに抱かれている瞬間一番強く感じることだけど、たぶん俺の身体はもうトリに支配されているのだ。性的な快感は絶対トリ以外とは共鳴しないし、絶頂へ導かれるのもそれを解放させるのも、決定権はトリの意志一つしかない。普段は俺に甘くて俺のわがままは大体きいてくれるし食べたいものを作ってくれるし面倒くさがりの俺に代わって掃除も洗濯もしてくれる。そうやってさも俺の言うことは何でも聞くみたいな顔をしながら、実質俺の身体はトリの支配下に置かれている。自分では快感一つコントロールできない。どうしてこんなになっちゃったのかな。トリはこれを望んでいたのかな。疼く身体を慰めながら時々考える。正直、恐くないと言えば嘘になる。心も身体もここまでトリに依存していたら、いつか俺はダメになるかもしれない。もしかしたらトリはそれでもいいと言ってくれるかもしれないけど。そして、俺が責任をとる、くらいのことは言ってくれそうだと期待している。ほんとに責任とってもらうからな、と呟いて笑いを堪えると、濡れた髪もそのままにトリの待つベッドへそわそわと歩き出した。
END
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