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絵とか文のBL2次創作サイト(純エゴ、トリチア、バクステの話が多いです)
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もりみ~の本を読んだので真似したくなって書いた短いエゴです。
でもなんか途中で間違えてます。
改行が読みづらいのも含めて遊びです。

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+ + + + + + + + + +
やや手狭な部屋にごろりと転がり右手で本棚に手を伸ばそうとしたところでふと手を止めた。もちろんここが俺の部屋ならば手を伸ばして小説だろうが雑誌だろうが手に取ることに何の問題もない。無論、レポートの締切前などといった付加的な条件がついた場合はまた別である。俺がここでためらった理由というのは要するにここは俺の部屋ではないのである。
この部屋の持ち主である草間野分というのは性惰温厚篤実誠実という道徳の手本のような男だった。そのような男が同性である俺とねんごろな関係になっているのだから道徳不道徳混在すること甚だしい。俺が彼の部屋でこうして寝転がっているのも彼が鼻歌混じりで現在風呂を浴びているのも、我々がこれから不道徳な行いを致そうとしている所以である。不道徳不道徳と連呼するとどうにも人の道を踏み外した者のように感じられるが、俺や野分が抱いている感情はこれ以上ないくらい人間的なものだと自負している。ただ人間的過ぎてたまに煩わしい。
さて部屋の主が目を離している隙に、俺は何をするべきかという問題だ。この本棚に手を伸ばしたのは若干の無聊を慰めようとしただけで、あれやこれやと野分のプライベートな部分を嗅ぎ回ろうという廉恥を知らぬ真似をしようとしたわけではない。しかしこのようなよんどころない関係の二人がお互いのことをより知り合うべくこそりこそりと動き回ったとて、世の人はそこまで声高に非難はすまいと考えている。気にすべきは己の目、自己を律する心だ。恋うる相手のことが知りたくてここそこと手当たり次第探るようなところを目撃されては、俺は自身の誇りに散々砲撃を浴びせられること必至である。

そう、俺は冷静な様子を突き通さなければならぬ。




「ヒロさん、アルバムだったらこちらに。」

結局野分が風呂場から戻る前に文集だアルバムだといったいわゆる野分の思い出の品を見つけだすことあたわず、さらにそれを目撃された挙げ句ににっこりと笑顔で目的の物品へ誘導されるという事態になった。まさしく恐れていた己の誇りがどかんどかんと近代におけるアームストロング砲もかくやという勢いで全身を羞恥心まみれにするという結果になったのだけれど、この草間野分という男。恥とプライドで汚濁した俺の体をふわりと抱き寄せ一方的な睦み事を囁くという反則技を涼しい顔で繰り出してくる男なのである。

かくして俺はこの夜恋うる相手の腕の中思い出のページをめくるという赤面ものの睦み合いをすることと相なった。耳元で囁かれる言葉は舶来の菓子の如く攻撃的に、甘い。



END
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