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絵とか文のBL2次創作サイト(純エゴ、トリチア、バクステの話が多いです)
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千秋とトリとトリのご飯。

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おいしいものはお腹がいっぱいになるまで食べたい。腹八分目じゃ全然足りない。もう一口、もう一口と頬張ってるうちにもうお腹には何にも入らないってくらい満腹になって、ごろりと寝っ転がる。右を下にして横になると消化にいいんだっけ?お腹は苦しいけれど、胃袋は満たされていて、もう何もしたくない。死ぬほど食べて、満足で、当分もう食べなくてもいいかな?って思う。だけど、三日くらい経つとまた思いっきり食べたくなる。たくさん食べて、お腹が苦しくなって、でも勿体ないから限界まで食べまくる。そんで、横になる。そういうのが幸せなんだと昔は思っていた。
トリのご飯はおいしい。料理をする相手は専ら俺なので、味付けも俺好みの味になっている。もしかしたら俺の好みの味がトリの作るご飯の味かもしれないけど、とにかく俺は(ぶっちゃけ母親の料理よりも)トリのご飯が大好きだった。
漫画家になって、一人暮らしを始めて、その頃は今みたいなレベルの生活とは程遠かった。デビューしたてで原稿料なんて画材とアシ代ですぐに消えていく。もともとの生活力もアレだから、今考えてもひどい食生活をしていた。やっすいインスタント食品を買いだめして、みたいな感じ。そんな俺を見たトリから連絡がいって、実家からたまに食糧が差し入れられたりしていた。初めて単行本を出してもらえた頃トリはもう丸川に就職していて、定収入のある立派な社会人だった。少女漫画部門に配属されたということで、忙しい中よく電話をしてくれた。どんな漫画が流行っているのかとか、トリの担当しているのはどんな作家かとか、そういう話をしてくれる。その頃は丸川で描いていなかったから、こういう形でよその話を聞くのはどうなのかな?と思っていたけど、友達なんだから、というトリの言葉に甘えていた。そしてトリは暇を見ては俺にご飯を作りにきてくれた。外食をおごるんじゃなくて、わざわざ俺のために手料理をしてくれるのがすごく嬉しい。高いものおごってやれるほど高給取りじゃないからと笑っていたけれど、それも含めて全部トリの気遣いだったことが今ならわかる。あの頃からトリは俺の体調とか仕事の状況とか全部心配してくれていたのだ。そんなことまで全然気の回らなかった俺は、トリが来てくれる日がご馳走だと手放しで喜んでいた。前の日からあれこれとリクエストをして、わくわくして待っている。そういう時は心なしか原稿の進みも早い。そういう俺のうきうきを知っているから、トリも目一杯たくさんの料理を作ってくれる。それを俺はもう一口も入らないというくらいまでお腹いっぱい食べる。放っとくと俺はすぐ痩せてしまうからと言って、トリは次の日の分までたくさん作ってくれて、たくさん食べて頑張れと言ってくれた。満腹で苦しくなったお腹を抱えてトリみたいなお嫁さんがいたらどんなにいいことだろうと眠るのが、漫画以外で唯一の生活の中での楽しみだった。
最近は逆に苦しくなるまで食べる方がもったいないかなって思っちゃうんだよね。トリにそういうと首を傾げられた。今日は俺の大好きなハンバーグをトリが作ってくれている。昔は合挽き肉をたくさん買ってきてラグビーボールみたいなでっかいハンバーグを作ってくれたけど、さすがに今は常識的な大きさだ。年を考えるとあまり極端が暴飲暴食はしない方がいいのだろう。トリはなるべくお前を太らせたいから食が細くなるのは困る、と言った。そうじゃなくって、と俺は説明する。どんなにトリのご飯がおいしくても、食べ過ぎて苦しくなったりもういいやと思ってしまったりするのがもったいないのだ。もうちょっと食べたいな、くらいで終わらせる方がいいような気がする。明日も食べたい。明日も適切な量を食べる。明後日も食べたいな、と思う。そうやって毎日食べたいな、という楽しみが続いていくのが幸せなような気がしてきた。おいしいものはいっぱい食べたい、じゃなくて、おいしいものは毎日食べたい。少しずつ、毎日。それがずっと続いていくのが幸せ。満腹食べて、今日死んでもいいなんて思う方がもったいない。今はお互いやらなくちゃいけないことが多くて無理かもしれないけど、普通のご飯を毎日トリと食べる生活が訪れたら、俺の幸せはたぶんそこにある。そういう生活ができるようになった頃には俺も料理を手伝えるようになってるかもしれないしさ、と言うと、どうだか、と言って笑われた。
おいしいものは毎日食べたい。好きな人には毎日会いたい。腹八分目の幸せが毎日続いていきますように。そんな願いを込めて、大きな声でいただきますを言った。

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